- 胃ろう・気管切開・たん吸引・インスリン注射など 、医療行為の有無と種類を確認
- 夜間対応が必要かどうか(24時間看護師常駐が必要かどうか)
- 受け入れ可能な施設を絞る際の最重要条件になる
老人ホーム紹介センターふくさと
【要介護度別】老人ホームの選び方|ケアマネ・後見人が判断に迷ったときの基準
対象読者:ケアマネージャー・地域包括支援センター職員・医療ソーシャルワーカー・成年後見人
はじめに
「要介護2だけど、もう在宅は難しい。どこを勧めるべきか」
「要介護4で認知症もある。施設の選択肢が多すぎて絞れない」
老人ホームを探すとき、最初にぶつかるのが
「介護度で何が変わるのか」という壁です。
施設の種類については前回の記事で整理しましたが、 「じゃあこの方の介護度なら、具体的にどこを当たればいいのか」 という実務的な判断軸が、今回のテーマです。
介護度は施設の「入居条件・費用負担・使えるサービス」のすべてに関わります。
ここを整理しておくだけで、施設探しのスタートが格段に速くなります。
「介護度」とは
要介護認定は、介護にかかる時間(介護の手間)を基準に判定されます。
大きく分けると以下の7段階です。
要支援1 → 日常生活はほぼ自立。一部に支援が必要
要支援2 →日常生活に支援が必要。要介護に近い状態
要介護1 → 立ち上がりや歩行が不安定。認知機能の低下が見られることも
要介護2 → 日常的な介助が必要。排泄・入浴に一部介助が必要
要介護3 → 排泄・入浴・衣服の着脱に全介助が必要
要介護4 → 日常生活全般に介助が必要。認知症の進行も見られることが多い
要介護5 → 介護なしには日常生活がほぼ不可能
ただし、介護度だけで施設を決めるのは危険です。
同じ要介護3でも、認知症の有無・医療依存度・身体状況・家族環境によって 最適な施設は大きく変わります。
介護度は「入口」の判断基準に過ぎません。
要介護度別・施設の選び方
▶ 要支援1〜2の場合
施設の選択肢
ケアハウス(軽費老人ホーム)
グループホーム(要支援2から・認知症の診断が必要)
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)(施設による)
住宅型有料老人ホーム(施設による)
判断のポイント
要支援段階では、介護保険の施設サービス(特養・老健)は原則利用できません。
民間の「住まい系施設」が中心になります。
費用を抑えたいならケアハウスが有力ですが、 介護が必要になった時点で退去が必要になるケースがあるため、 重度化リスクを考えた上で選ぶ必要があります。
認知症の診断がついており、穏やかな環境を希望するならグループホームも選択肢に。
ただし、「住民票のある市区町村内の施設しか原則入居できない点」に注意が必要です。
実務上の落とし穴:「要支援だからまだ大丈夫」と先送りにしているうちに、 急に要介護3〜4になるケースは珍しくありません。
元気なうちに施設の情報収集・見学を始めることを勧めたいです。
▶ 要介護1〜2の場合
施設の選択肢
- 介護付有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
- グループホーム(認知症の診断がある場合)
- 介護老人保健施設(老健)※在宅復帰が目的の場合
判断のポイント
要介護1〜2は「施設の選択肢が最も広い段階」です。
ただし、特養(特別養護老人ホーム)は原則として「要介護3以上」が条件のため、基本的には対象外です。 認知症の有無で選択肢が大きく変わります。
認知症なし・身体介護が中心であれば、 住宅型有料、サ高住で外部の介護サービスを組み合わせるのが現実的です。
認知症があり、BPSD(行動・心理症状)が出始めているなら、 少人数で専門スタッフが関わるグループホームが向いている場合があります。
医療依存度が高くなり始めている(服薬管理・定期的な処置が必要など)なら、 看護師が常駐する介護付有料を検討すべき段階です。
安心感を持って過ごしたい方にもオススメです。
実務上の落とし穴:要介護1〜2の段階と、要介護4〜5になったときでは、「対応の内容・介護量」が大きく変わります。 入居時に「重度化しても対応してもらえるか」「看取りまで可能か」を必ず確認しましょう。
▶ 要介護3の場合
使える施設の選択肢
- 特別養護老人ホーム(特養)← ここから申込可能
- 介護付有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
- グループホーム(認知症の診断がある場合)
- 介護老人保健施設(老健)
判断のポイント
要介護3は特養への申込ができる最低ラインです。
費用負担が難しい場合は、多くの方が取る選択肢です。
ただし、特養は待機者が多く、入居まで数ヶ月から数年かかるケースも珍しくありません。
申込後すぐには入居できないことを前提に、 待機中の生活をどう支えるかのプランを考えることも重要です。
すぐに施設入居の必要があれば、 民間の介護付有料老人ホームを先に検討し、 特養は申込だけしておくという二段構えで準備をされる家庭も多いです。
実務上の落とし穴:「要介護3になったから特養に入れる」と考えて申込だけして安心してしまい、在宅の限界が来た時点でどこにも入居できない状態になるケースがあります。
特養待機中のプランを必ず立てておきましょう。
▶ 要介護4〜5の場合
施設の選択肢
- 特別養護老人ホーム(特養)
- 介護付有料老人ホーム
- 介護医療院
- 介護老人保健施設(老健)
- 住宅型有料老人ホーム(ホスピス型含む)
判断のポイント
要介護4〜5は、介護の手間が最も多い段階です。
医療依存度・認知症の程度・看取りへの意向の3点を 最初に確認することが、施設選びの基本軸になります。
① 医療依存度が高い場合
胃ろう・たん吸引・インスリン注射など医療行為が必要な場合、 受け入れ可能な施設が限られます。
24時間看護師が常駐する介護付有料か、 介護・医療の両体制が整う介護医療院も選択肢です。
② がん末期・難病の場合
「住宅型有料老人ホーム(ホスピス型)」という選択肢があります。
がん末期・難病の方専用で、医療・看護体制を整えた上で最期まで過ごせる施設です。
一般の老人ホームでは入居を断られるケースが多い方でも 対応できる場合があります。
③ 費用が難しい場合
要介護4〜5で費用負担が難しい場合。まずは、いくらまでが許容範囲なのか、地域はどこまでなのか。
その想定を超えたら可能性が広がります。
予算が極端に低い場合は、特養が最有力になります。
生活保護を受給されている方でも入居できる施設は存在します。
想定している外で、良い手段がある可能性があります。
まずはご相談をし、可能性を探すことをオススメします。
ポイントを押さえて、最適な施設探し!
老人ホーム探しは介護度だけでは決まりません。 実務上、以下の3軸を必ず確認する必要があります。
- 胃ろう・気管切開・たん吸引・インスリン注射など 、医療行為の有無と種類を確認
- 夜間対応が必要かどうか(24時間看護師常駐が必要かどうか)
- 受け入れ可能な施設を絞る際の最重要条件になる
- 認知症の診断があるかどうか
- BPSDの有無(暴言・暴力・徘徊・夜間不穏など)
- 程度によって受け入れ可能な施設が大きく異なる
- 毎月の支払い可能な上限額
- 身元保証人の有無
- 現在の住所(グループホームは住所地が重要)
- 入居希望エリア(家族の面会アクセス等)
まとめ
- 介護度は老人ホーム探しの「入口」に過ぎず、認知症・医療依存度・費用の3軸が重要
- 要支援段階では民間施設が中心。重度化リスクも想定した選択を
- 要介護1〜2は選択肢が広い反面、重度化後の対応確認が必須
- 要介護3から特養への申込が可能。待機前提のバックアッププランが必要
- 要介護4〜5は医療依存度・認知症の程度で対応施設が大きく絞られる
- がん末期・難病にはホスピス(住宅型有料)という選択肢がある
「この方に合う施設が見つからない」と感じたら
要介護度・認知症・医療依存度・費用・身元保証人の問題が重なると、 一般的な情報だけでは施設を絞り込むのが難しくなります。
大手ポータルサイトや競合の大半が対応しない 「見学同行・面談同行・入居当日の同行」まで一貫してサポートしております。
状況をお聞きした上で、最適な選択肢をご提案いたします。
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