介護保険制度上の「看取り介護加算」を算定しているというだけで、実際の看取りの実績がほとんどない施設があります。
加算の算定要件を満たしているかどうかと、実際に看取りができる体制があるかどうかは、別の話です。
老人ホーム紹介センターふくさと
看取り対応ができる施設とできない施設の違い|事前に確認すべき7つのポイント
対象読者:ケアマネージャー・成年後見人・医療ソーシャルワーカー・老人ホーム探しをしている家族
はじめに
「最期まで同じ施設でいさせてあげたい」 老人ホームを探す家族の多くが、こう願っています。
しかし実際には、終末期に施設から「対応できない」と言われ、 病院や別の施設への移動を余儀なくされるケースは少なくありません。
入居時には「看取りに対応している」と聞いていたのに、いざその段階になると「うちでは難しい」と言われた。
こうした話は、現場では珍しくないのが現実です。
なぜこういったことが起きるのか。 そして事前にどう確認すれば防げるのか。
この記事では、「看取り対応」の有無を見極めるための7つの確認ポイントを整理します。
「何を・どう確認するか」だけに絞った実務ガイドです。
そもそも「看取り」とは
看取りとは、回復が見込めない方が人生の最終段階を迎える際に、本人の意思を尊重しながら、自然な形で最期を迎えられるよう支援することです。
医療行為による延命を目的とせず、「苦痛を和らげながら、その人らしく最期を過ごすこと」を重視します。
介護施設における看取りは年々増加しており、 「病院ではなく、住み慣れた施設で最期を」という希望を持つ方・家族も増えています。
ただし、看取りへの対応力は施設によって大きく異なります。
「看取り加算を算定している=看取りが充実している」とは限らない点に注意が必要です。
施設のホームページや資料に「看取り対応可」と記載されていても、実態は施設によって大きく異なります。
介護保険制度上の「看取り介護加算」を算定しているというだけで、実際の看取りの実績がほとんどない施設があります。
加算の算定要件を満たしているかどうかと、実際に看取りができる体制があるかどうかは、別の話です。
ある施設では「最期の数日間を施設で過ごすこと」を看取りと呼び、 別の施設では「入院せずに施設で自然死を迎えること」を看取りと呼ぶ場合があります。
「看取り対応可」という言葉だけでは、どこまで対応してもらえるかが分かりません。
入居時には看取り対応可と聞いていたものの、実際に終末期を迎えたときに「やはり医療対応が必要なので病院へ」と言われるケースがあります。
特に、医療依存度が高くなった段階で対応できなくなる施設は少なくありません。
日中看護師常駐の施設に入居をしていた場合、 点滴や人工呼吸器・夜間の痰吸引が必要となると、看護師が対応できなくなります…。
そのため、入居が継続できないという問題が発生します。
24時間看護師常駐施設への転居を求められるケースが多いです。
「看取り可能」とされていても、ケースによっては入居を継続できないということです。
このような住み替えのご相談も承っております。
事前に確認すべき6つのポイント
ポイント① 看取りの実績はありますか?
「対応可能」という言葉よりも、実績の方が信頼できます。
看取り件数が多い施設は、 それだけ経験とノウハウが蓄積されています。
実績のあると聞ければ、実態が見え、安心が持てます。
ポイント② 看取り期にはどのような体制になりますか?
- 夜間の看護師対応はあるか
- 協力医療機関の医師による往診の頻度はどうなるか
- 家族への連絡・呼び出しのタイミングはどう決めるか
- 本人が苦しんでいるときの痛み・苦痛の緩和対応はどうするか
看取り期に入ったとき、24時間どう対応するかを具体的に確認します。
ポイント③ 施設で自然死を迎えることができますか?
「施設で最期を」という希望がある場合、これを直接確認することが重要です。
「最終的には病院への搬送をお願いする場合がある」という施設も存在します。
入居前に確認しておかないと、いざという場面で家族が慌てることになります。
ポイント④ 医療依存度が上がった場合はどう対応しますか?
終末期には医療依存度が上がるケースがほとんどです。
- たん吸引・点滴・酸素吸入等が必要になった場合、施設で対応できるか
- 対応できない処置が発生した場合、どうなるか(退去が必要になるか)
- 協力医療機関との連携で対応できる範囲はどこまでか
「看取り対応可」でも、医療依存度が上がると対応できなくなる施設は多いです。
この確認が最も重要と言っても過言ではありません。
ポイント⑤ 本人・家族の意思確認はどのように行いますか?
看取りにおいて、本人の意思を尊重することは最も重要な原則です。
- 入居時に本人・家族の意向を確認する仕組みがあるか
- 延命治療に関する意思確認はどのタイミングで行うか
- 本人が意思表示できなくなった場合、どう対応するか
この確認プロセスが整っている施設は、看取りへの向き合い方が丁寧である可能性が高いです。
ポイント⑥ 家族へのサポート体制はありますか?
看取りは本人だけでなく、家族にとっても大きな経験です。
- 家族が施設に泊まれる環境があるか
- 家族への心理的なサポート(グリーフケア)の対応はあるか
- 最期を看取った後の手続きについて施設がサポートしてくれるか
家族が「ここで看取ってよかった」と感じられるかどうかも、老人ホーム探しの重要な視点です。
看取り対応が整っている施設の特徴
上記の確認を踏まえると、看取り対応が整っている施設には共通した特徴があります。
- 年間の看取り実績が複数件ある
- 看護師が24時間または夜間オンコール体制である
- 協力医療機関の医師が定期的に往診している
- 終末期の意思確認プロセスが明確になっている
- 家族が施設に泊まれる環境がある
これらを見学・面談時に確認することで、「言葉だけの看取り対応可」と「実態を伴う看取り対応可」を見分けることができます。
看取りを視野に入れた施設選びで気をつけること
入居時から看取りまでを一貫して考える
例えば、入居後に医療依存度が上がった場合に対応できない施設は、 終末期に退去を求められる可能性があります。
「今の状態で入居できるか」だけでなく、「最期まで対応してもらえるか」を同時に確認することが重要です。
がん末期・難病の場合はホスピスも選択肢に
通常の老人ホームで入居を断られるケースが多い、がん末期・難病の方には「住宅型有料老人ホーム(ホスピス)」という選択肢があります。
医療・看護体制を整えた上で、最期まで過ごせる環境を提供している施設です。
一般の老人ホームでは難しいケースでも対応できる場合があります。
まとめ
- 「看取り対応可」の実態は施設によって大きく異なる
- 看取り加算の算定=看取りが充実しているとは限らない
- 確認すべきは「実績・夜間体制・医療依存度への対応」
- 本人・家族の意思確認プロセスが整っているかどうかも重要な判断基準
- がん末期・難病の方にはホスピスという選択肢がある
- 入居時から「最期まで対応してもらえるか」を同時に確認することが大切
看取りを含めた老人ホーム探しもお気軽にご相談ください!!
「最期まで同じ施設でいさせたい」 「看取り対応が本当に整っている施設を探したい」 「がん末期・難病で一般の施設に断られ続けている」 こうしたご相談も、多くいただいております。
大手ポータルサイトや競合の大半が対応しない「見学同行・面談同行・入居当日の同行」まで一貫してフルサポート。
状況をお聞きした上で、最適な選択肢をご提案いたします。
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老人ホームの「看取り対応可」は施設によって実態が大きく異なります。
看取り実績・夜間体制・医療依存度への対応・方針書の有無など、見学前に確認すべき7つのポイントを実務目線で解説。
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